今週の日曜日、仮面ライダーエグゼイドがついに最終回を迎えました。
次々と変化する人間ドラマ、医療とゲームという相反するモチーフをうまく調理した秀逸な脚本、そして思わぬところに隠された伏線と、平成ライダーシリーズ最高傑作の呼び声の高い、まさに神のごとき作品でした。
今回は最終回を迎えたことを記念して、エグゼイドテレビ本編のストーリーをおおまかですがまとめてみました。
ただ、重要な部分だけを語ってもかなり長くなりそうなので、2回に分けて解説する予定です。
今回はストーリーの前半、第1話~第24話までを解説します。
第1章 10のゲーム編(第1話~第12話)
人類に感染できるまで進化したコンピューターウイルス、バグスター。
感染したものはゲーム病を発症し、症状が進行すると最終的に消滅してしまう。
バグスターの脅威に対抗するため、国家機関「衛生省」とゲーム会社「幻夢コーポレーション」は提携、ゲーマドライバーとライダーガシャットを開発し、電脳救命センター(CR)を設立した。
この2つのアイテムを受け取った4人のドクターは仮面ライダーとなり、バグスターから患者の命を守るため闘うのであった。
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医療の技術は未熟だが、常にまっすぐで優しい笑顔で患者に寄り添う小児科研修医、宝生永夢/仮面ライダーエグゼイド
困難な手術も簡単にこなしてしまう、失敗知らずの天才外科医、鏡飛彩/仮面ライダーブレイブ
5年前に仮面ライダーとなって戦ったが、医療ミスにより免許をはく奪された闇医者、花家大我/仮面ライダースナイプ
友人の無念を晴らすため、バグスターの謎を追い続ける監察医、九条貴利矢/仮面ライダーレーザー
しかしこの4人は価値観も戦う目的も異なり、意見の衝突を繰り返しなかなか足並みがそろわない。
更に彼らの前に立ちはだかるは黒いエグゼイドこと仮面ライダーゲンム。
ライダーであるにも関わらず、エグゼイドらドクターライダーに敵対する正体不明の存在。
その正体は幻夢コーポレーション社長の檀黎斗。 表向きはライダーたちに協力していたが裏ではバグスターの幹部たち(パラドとグラファイト)と組んでいた。
黎斗の目的は、ゲーマドライバーの適合者たちにガシャットを使用させてデータ回収を行うためであった。
永夢らが手に入れた10個のガシャットによるテストプレイが終了したところで、ゲンムはついに彼らの前でその正体を現す。
その年のクリスマス、九条貴利矢は5年前に起こったバグスターウイルスによるパンデミック「ゼロデイ」を起こした責任を負われ投獄された黎斗の父檀正宗から、バグスターウイルスの誕生、そして黎斗と永夢の因縁などすべての真相を知った。
しかし宝生永夢に関する禁断の秘密を知ってしまった貴利矢は、口封じとして黎斗によって葬られてしまう。
貴利矢が永夢に人類の未来を託し消滅したところで、第1章は完結した。
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第2章 永夢の秘密編
本作における仮面ライダーの変身資格を持つ人間は、バグスターの抗体を得ていることである。
そのため仮面ライダーに変身するものは微量のバグスターウイルスを体内に注入する「適合手術」を受けなければならない。
しかし宝生永夢は、適合手術を受けていないにもかかわらずエグゼイドに変身することができた。 一体なぜなのだろうか?
新たに登場したフォーム「ブラザーズアクションゲーマー」は2人に分裂し、人格も永夢とMで分かれる、謎だらけのフォームだった。
さらにこの頃からパラドの「永夢と一緒にゲームしたい」という執着が強調され、仮面ライダーパラドクスへの変身能力を得て彼もバトルに参戦する。
この章のストーリーを語る上で欠かせない新キャラが2人。
まずは西馬ニコ。
彼女は年商1億をたたき出す天才ゲーマーNである。
当然ながら負け知らずのゲームの実力を持つが、ただ1人ニコを打ち負かした男がいた。
その相手こそ天才ゲーマーMであり、自身にとっての黒歴史である彼にリベンジするため大我に永夢をぶっ倒すように(半ば強引に)依頼したのだった。
最初はちょくちょく絡んでくるニコにつっけんどんな態度をとっていた大我だったが、次第に打ち解けいいコンビになっていく。
もう1人は檀正宗。
ゼロデイの責任(のちに息子の黎斗が起こした者だと判明)を問われ投獄されていた正宗だったが、永夢なら黎斗の暴走を止めてくれると信じ、バグスター誕生の秘密を話すのであった。
黎斗もまた、永夢との数奇な運命と因縁を語った。
全ての始まりは16年前に遡る。
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世界中のコンピューターが誤作動を起こすと言われていた「2000年問題」の影響で、新型のコンピューターウイルスが誕生した。 その新種のウイルスこそがバグスターウイルスであった。
黎斗は当時から類まれなる才能を発揮しゲーム開発に勤しんでいた。
そんな彼のもとに1通のファンレターが届く。 送り主は幼少時代の宝生永夢である。
内容は永夢が考えたゲームのアイデアで、それは自他ともに認める天才である黎斗が嫉妬するクオリティであった。
プライドを傷つけられた黎斗は、自身が発見したバグスターウイルス入りのサンプルソフトを永夢に送りつけることを画策。
彼の思惑通り永夢はそのソフトをプレイしバグスターウイルスに感染した。
つまり、彼が適合手術を受けずに仮面ライダーに変身できたり、新たなガシャットを生み出すことができたのも、彼の体にバグスターウイルスが宿っていたためであった。
しかし永夢自身はゲーム病であることを知らず、黎斗からその真相を聞かされた時にはそのストレスでウイルスが活性化し、消滅の一歩手前まで追い込まれた。
そして明かされた黎斗の真の目的、それは一般市民を仮面ライダーに変身させバグスターと戦わせる究極のゲーム「仮面ライダークロニクル」を完成させることであった。
目的のため彼はパラドと組み、ライダーにバグスターを撃破させることでデータを回収していた。
しかしパラドは、仲間であるバグスターを自分の計画のための捨て駒扱いする黎斗に徐々にフラストレーションを溜めていく。
一方、不死身のゲンムを倒すべく、ドクターライダーたちは打開策を模索する。
飛彩は貴利矢のかつての同僚のもとを訪れ、そこでリプログラミング(遺伝子の情報を初期化する)の技術を発見。
大我とニコは、幻夢コーポレーションのプログラマー「小星作」に新ガシャットの作成を依頼し、会社がゲンムに襲撃された際は自ら足止め役を買って出た。
リプログラミング、作の技術、そして永夢の体に宿ったウイルスの力が合わさって、新たなるガシャット「マキシマムマイティX」が誕生した。
マキシマムゲーマーとなったエグゼイドは、リプログラミング能力でゲンムの不死身の能力を無効化し、3人+1人のドクターの協力プレイによりついに強敵を撃破したのだった。
黎斗も、散々バグスターを道具扱いした報復とばかりにパラドによって死のデータを感染させられゲームオーバーに、皮肉にも彼自身が葬った貴利矢と同じ最期を辿ってしまった。
彼らの活躍により仮面ライダークロニクルの完成は未然に防がれ、野望はついえた、かに見えたが…?
Part 2に続く!
トゥルー・エンディングネタバレ感想