先週、念願だった映画「HUGっとプリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」(以下ハグプリ映画)を見てきました!
実はプリキュア映画を見るのが今回が初めてなのですが、初めての私でも楽しめる映画でした。
今回は、この記事でハグプリ映画の感想を書いていこうと思います。
映画の内容のネタバレが含まれますので、閲覧の際はご注意ください!
スポンサードリンク
プリキュアオールスター、奇跡の集結!
まずこの映画の目玉といえば、「ふたりはプリキュア」から「HUGっとプリキュア」までの歴代プリキュアオールスターズ総勢55人が全員登場するという点。
「最も多くのマジカル戦士が登場するアニメ映画」としてギネス世界記録にも登録され、これだけでもすごいのに、最後のミデン(本作の敵キャラ)の分身体との戦闘シーンでは喋りまくってそれぞれが必殺技を使ってしゃべりまくって大暴れでした。
例を挙げると、フレッシュプリキュアの4人がラッキー・クローバー・グランドフィナーレを、キュアビートがビートソニック(音符を矢に変えて発射するやつ)を、キュアラブリーが目からビームをそれぞれ放っていました。 ほかにもまだあります。
わざ以外にも、ブロッサムのおしりパンチやハッピーの「気合いだ~!」など、本編を見たことのある方は思わずニヤリとしちゃう小ネタも満載。
ポスターによれば、歴代プリキュア声優も全員集合しておりほんの数秒ではあるもののセリフを披露してくれていました。
しかもこの時のBGMも歴代プリキュアのOPのアレンジになっており、必殺技とOPのダブルパンチはもう本当に最高でした。
あそうそう、ハグプリテレビ本編でもプリキュアオールスターズが集結し、共通点のあるプリキュア同士がグループになって戦っていたシーンを見た方もいると思います。
それと同じように、最後の変身前のメンバー全員で記念撮影するシーンでも同じ共通点を持つ者同士がグループになった写真が撮影されているところもファンのツボを分かっているなあと感じました。
テーマは「思い出」
タイトルにもある通り、今回の映画はテレビ本編でも何度かキーワードとして登場している「思い出」がテーマになっています。
スポンサードリンク
突如現れた、プリキュアの思い出を狙う謎の敵「ミデン」によってプリキュアたちは思い出を奪われてしまい、子どもになってしまいます。
ふたりはプリキュアの3人も、なぎさ以外の2人(ほのかとひかり)が、そしてHUGっとプリキュアの5人もはな以外の4人(さあや、ほまれ、えみる、ルールー)が子どもになってしまいます。
仲間と一緒にはぐたんを育てるのにやっと慣れてきたところなのに、その仲間が幼児化して泣き出したり逃げ出したり、てんてこ舞いに。 ついにはな自身も泣き出してしまう。
それでもミデンは残り2人のプリキュアの思い出を奪おうとする。
大ピンチのなぎさとはな。 その時、2人の脳裏に今までの思い出がよみがえる。
偶然プリキュアに選ばれて2人で戦うことになったこと いきなりケンカ別れしそうになったこと プリキュアとしての戦いの中でたくさんの人とつながったこと そしてか弱い赤ちゃんを守るために立ちはだかったこと
このシーンの、はなのベビープリキュアをかばって「こんなの私のなりたい野乃はなじゃない!」っていうシーンが本当に好きです。 第1話のオマージュって感じで。
そして思い出といえば、ミラクルライトのシーンも好きです。
ミデンが他のプリキュアの思い出を奪い、赤ちゃんになったプリキュアたちを自分の隠れ家の子ども部屋に軟禁(?)している部屋を偶然見つけたハリーとはぐたん。
割れたステンドグラスの隙間から覗いてみると、そこにはミデンと戦う7人のプリキュアたちがいた。
しかしミデンは彼女らを自分の体内に取り込み、プリキュアは全滅してしまった。
もうどうにもできないのか…? その時ハリーはなぎさとはなの2人の思い出の力で5人が元に戻ったこと、ミラクルライトが生み出されたことを思い出す。
ここでプリキュア映画恒例の、映画を見に来たチビっ子たちがミラクルライトを振って応援するシーンになるのですが、ここでハリーが「テレビで一生懸命応援した、思い出の好きなプリキュアを応援しよう!」みたいなことを言っていて、歴代プリキュアのシーンを使っていたこともありもう泣きそうになりましたw
私は20代後半のおっさんなので当然ながらミラクルライトはもらえませんでしたが、叫びたいのをこらえつつ心の中でひたすらプリキュア1人1人の名前を言いながら応援してましたw
タイトルの「思い出」とはプリキュアが思い出の素晴らしさと強さを教えてくれるだけでなく、15年の間にプリキュアを応援し続けたチビっ子たちの思い出を蘇らせてくれるという意味合いもこめられていたのかもしれませんね。
ミデンの正体、それは…!
続いては、今回のハグプリ映画の敵キャラである「ミデン」について。
作中でもプリキュアたちが言っていたように白いてるてる坊主のような外見で、どういうわけかプリキュアのキラキラの思い出を欲しています。
口から吐き出す光線に当たると思い出を取られてしまい、子どもになってしまいます。
奪い取った思い出はそのプリキュアのマークが刻まれたステンドグラスになり、ミデンは自分の隠れ家にそのステンドグラスをコレクションしています。
また思い出を奪うだけでなく、奪ったプリキュアの必殺技を使えるという、厄介ながらファンホイホイな特徴を持っています。
しかもそれぞれのプリキュアの決め台詞(ウルトラハッピー、ごきげんよう、キラッとひらめいた、絶好調ナリ、堪忍袋の緒が切れました、ぶっちゃけありえないetc.)まで真似することがいろんな意味で憎いですw
プリキュアたちの活躍はもちろんのこと、このミデンのセリフや行動もいろんなプリキュアを思い出させてくれる重要な役割を持っていると言えるでしょう。
そして彼の世界でプリキュアたちはついに、ミデンの正体を知ることになる…。
スポンサードリンク
ミデンの正体、それは1度も使われず捨てられたミデン社の旧式カメラから生まれた怪物だった。
1度も使われていないカメラということは、写真すなわち過去の思い出がない空っぽの存在ということ。
思い出がないのでプリキュアたちと違い困難に遭遇しても踏ん張ることもできず、友情や経験を力にすることもできず、それを誰かとシェアすることもできず満たされない。 そこでプリキュアの思い出を奪い自分のものにしようとしていたのだ。
デジカメやミライパッドなどのカメラから出現する、感情が高ぶると目がシャッターのように開閉するなど、元々がカメラらしいところも見せました。
写真や動画は言うなれば、「思い出」という形の無いものを具現化したようなものであり、そこからカメラがモチーフの敵キャラというのが生み出され、そこからプリキュアとは真逆の思い出がない=フィルムに写真が収められていない空っぽの敵が誕生したのだと思います。
時代の流れとともに、身勝手な人間に捨てられたカメラなのでミデン自身もまた被害者ともいえる哀しい悪役であり、彼の空っぽな心を見たキュアエールは1人残って彼の心を救おうとする。
頑なにキュアエールの救いを拒み、プリキュア以外の多くの人々の思い出を奪おうとするミデン。 しかしそんな彼の心の奥底に踏み込んだキュアエールが見たのは…
生まれてからずっと、哀しみの雨に打たれていたミデンであった。
表向きはプリキュアの思い出で一喜一憂したり、邪魔するプリキュアに対し怒りの炎を燃やしていたが、心の底では誰かにこの悲しみを癒してほしいと望んでいたのかもしれません。
そんなミデンの本当の心を見たエールはずっと我慢してきたんだねと励まし、誰かの思い出を奪うんじゃなくて、思い出がないならこれから一緒に作っていこうと優しく語りかけ、抱きしめる。
今思い返してみれば、このシーンはかつてはなが前の学校でいじめられ引きこもりになった時、母すみれに優しく抱きしめられ傷を癒されたシーンとリンクするような気がします。
はなも自分が目標とするめっちゃイケてる大人のお姉さんとしてあの行動をとったのかもしれませんし、もしかするとあの時のことを思い出したのかもしれませんね。
そして最後はプリキュア55人とミラクルライトの力で浄化され、元のカメラに戻りました。
元々は人間の世界にあった、捨てられたものが怪物化した映画の敵キャラということで、かつてフレッシュプリキュアと戦ったトイマジンに似てますね。 この映画が思い出に残っている方は余計に感動した方も多いのでは?
そしてミデンとトイマジンは共にプリキュアの優しさに触れ、救われたことで新たな人生(?)を歩み始めたという共通点を持ちます。
先ほどプリキュアオールスターズが記念撮影するシーンについて話をしましたが、この時はなはミデンのカメラを使用していました。
これからはなはミライパッドと一緒にミデンを使ってたくさん写真を撮って思い出をたくさん作るでしょうし、ミデン自身もこれで本当の意味で救われたに違いありません。 本当に、はなに出会えてよかったと思いますし、きっと今が最高に幸せだと思います。
スポンサードリンク
おわりに
というわけでプリキュア15周年記念作品「HUGっとプリキュア ふたりはプリキュア オールスターズメモリーズ」の感想を書いてみましたが、見終わった後の率直な感想は「最高」の一言。
本作の目玉であるプリキュアオールスターズ総出演や散りばめられた小ネタのほか、「思い出」をテーマにしたよく練りこまれたストーリーや感動のラストなどプリキュアが好きな人もあまり知らない人も楽しめる作品になっていたと思います。
人生はじめてのプリキュア映画でしたが、最高に楽しめたと思います!