仮面ライダーエグゼイドやドラクエに埋もれて忘れていましたが、今月はワンピース最新86巻の発売日。
今回はルフィとベッジによるビッグマム暗殺計画が実行に移されるという内容になっています。
私も近所のコンビニで買って読んできましたので、早速感想や考察を書いていきたいと思います。
※この先ワンピース86巻のネタバレを含みます!
ビッグマムの弱点と過去
まず今回の86巻で明らかになったのはビッグマムの過去。
人間でありながら巨人並みの巨体を持ち、その上食いわずらい持ちのリンリンが甚大な被害を出したことで国外追放され、両親は泣く泣く巨人族の島エルバフに置き去りにしてしまった。
それは、このエルバフにてみなしごを預かる施設「羊の家」を経営するシスター・カルメルに預かってもらうという意図があった。
羊の家で様々な理由で親と離れ離れになった子たちと暮らすリンリン。 心優しい性格ながらクマをワンパンでノックアウトするほどの化け物じみた力を持つリンリンであったが、カルメルはその慈悲深い心ですべてを許した。
巨人族の戦士(中にはかつての冒険で出会ったオイモとカーシー、若かりし頃のハイルディンもいた)も彼女を受け入れ、仲良く暮らしていた。
そんなある日のこと、巨人族の村の伝統である冬至祭の日がやって来る。
冬至祭前日の12日間は断食し、太陽の恵みや子供たちの成長に感謝する「太陽の死と復活の祭り」。
甘いもの好きのリンリンは、断食前に食べたスイーツ「セムラ」の味が忘れられず、断食7日目、ついに羊の家の子供たち、そして読者が最も恐れていたことが起こった。
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食いわずらいを起こしたリンリンは巨人の村を襲撃し火をつけ、元巨兵海賊団船長にして巨人族の英雄、滝ひげのセルルに致命傷を負わせてしまったのだった。
当時のリンリンはまだ5歳。 クマを殴り殺すほどの腕力があるものの、食べたいものはどんな手段を使ってでも食べたいという執念で村を焼き、老体とはいえ巨人族を死の淵に追いやったのですから、この頃からリンリンは四皇の座につく凶悪海賊の片鱗を見せていたのですね。 現在のリンリンと照らし合わせてみると末恐ろしいです。
この事態を見たカルメルは、自身の持つソルソルの実の能力で村を焼く炎をちいさな太陽に変え、大急ぎでリンリンにセムラを食べさせたことで収束させた。
巨人族たちの怒りを買ったことでエルバフを追われた羊の家の子供たちは、また別の島で羊の家を建て、新たな生活が始まった。
しかし、マザー・カルメルは子供たちの知らない「裏の顔」があった…。
カルメルの正体は、自身が目を付けた子供を政府に売り飛ばす「みなしご売り」であった。
彼女がリンリンと一瞬たりとも離れずに一緒にいたのも、人間離れした力を持つ彼女を政府の戦力として利用するためであった。
しかし今回の件で足を洗うと言っていたり、演技というのもあるかもしれないが常に笑顔で子供たちと接しているところを見ると純粋な悪人とも言い切れない不思議な側面を持つキャラですね。
そしてリンリンの6歳の誕生日、事件は起こった。
誕生日ケーキのクロカンブッシュをものすごい勢いでむさぼるリンリン。
我に返ったとき、カルメルや子供たちはどこかへ姿を消してしまった。
計画通りカルメルが子供たちをどこかへ誘拐したのか、あるいはほかの何者かの仕業なのか…?
これは私の仮説ですが、リンリンはカルメルや子供たちを食べてしまったのではないでしょうか?
机まで食べつくしてしまうくらいの勢いで食べていたので、可能性はあります。
なにより魚人島編の終わりでリンリンが初めて登場した際も、報告に来たクルーが食べられたかのような描写がなされていたのが何よりの理由です。
この失踪事件の一部始終を見ていたものが2人居た。
1人はエルバフの戦士の1人。
彼は青ざめ、走り、そして二度と戻って来ることはなかった。
この事件はすぐにエルバフの戦士をはじめとするすべての巨人族の耳に届き、「シャーロット・リンリン」はその名を口にすることさえ許されない、巨人族に嫌悪される存在となった。
これが巨人族との何十年にもわたる確執となり、あらゆる種族が集うトットランドには巨人族はいない原因となっている、というわけなんですね。
もう1人の目撃者は、のちに海賊団の総料理長となる「シュトロイゼン」だった。
リンリンに興味を持ったシュトロイゼンは、カルメルの夢であった「すべての種族が同じ目線で暮らすことのできる夢の国」を実現するため手を組み、のちのビッグマム海賊団となりました。
シュトロイゼン、最初に見た時にはただのぽっと出の新キャラでストーリーにはあまり関わらないかなと思いきや、まさかの海賊団最古参メンバーで驚きました。
最初のクルーということでリンリンとの絆は強く、かんしゃくを起こした時には真っ先に彼女の身を心配しました。
絶望の暗殺作戦
リンリンにとってカルメルは親同然で、夢を与えてくれた大事な人。
そのためリンリンは茶会になると必ずカルメルの写真立てを自分の向かいの席に置く。
ベッジが傘下に入っていた1年間の間、そのカルメルの写真が落ちたことがあった。
するとカルメルが突然いなくなったトラウマがフラッシュバックのように蘇ったリンリンは大音量の奇声を発し、さらに覇王色の覇気を発動したことで周囲にいた人物は次々倒れたのだ。
そして彼女は膝をすりむき、そこから赤い血が流れた。
銃弾や大砲の玉を受け付けず、まさに「鉄の風船」とも言うべきリンリンが初めて傷ついた決定的瞬間を、ベッジは初めて目撃したのだった。
そこでベッジは、サンジとプリンの結婚式でマザー・カラメルの写真を割り、発狂させ抵抗力がなくなったすきを狙い、シーザーガスティーノの開発した猛毒ガス弾「KXランチャー」で命を奪い、サンジの家族も救出するという計画を立てていた。
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ルフィがウェディングケーキから登場したことで混乱しなかなか奇声を放たないというハプニングはあったものの、割れた写真を見せたことでようやく発狂、そのうちにベッジはKXランチャーをぶっ放す。
がしかし、彼女の大音量の泣き声はKXランチャーの弾丸を破壊してしまい、ベッジの暗殺作戦は失敗に終わってしまった。
これはやばい!!!
急いでシーザーの持つ鏡から脱走を試みるが、今度は泣き声で鏡が割れてしまいルフィ・ベッジ連合軍は崖っぷちに追い込まれてしまう。
やばい…これはまじでやばいぞ!!!
今この茶会には将星や海賊団のクルー、そして闇社会の帝王とも言うべき怪物が揃っているため、まともに戦っては勝ち目がない。
そこでベッジは自身の能力で巨大な城「大頭目」(ビッグファーザー)を生み出し、その中へと逃げだし反撃する。
がしかし、将星カタクリのモチモチの実の能力で攻撃手段を封じられ、その上ペロスペローのペロペロの実の能力で動きを封じられ、攻撃も逃亡もできない絶体絶命の状況に追い込まれてしまった。
この大頭目はベッジとは一心同体で、城が攻撃を受ければベッジ本体にもダメージを受ける。
ベッジが死ねば城は消え、敵に一網打尽にされてしまう。
まさに八方塞がり、絶望の籠城戦を強いられることに。 一体どうなってしまうのか?
3つの反撃のカギ
これまでにないほどの大ピンチに追い込まれてしまったルフィたち、一体どのようにしてこの状況を覆すのでしょうか?
ここで逆転するには3つの鍵が重要だと、私は考えます。
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ジェルマ66
まずはジェルマ66の科学力。
リンリンの策にはまり、危うく殺されかけたヴィンスモークの一族であったが、皮肉にも彼らが落ちこぼれと呼び蔑んできたサンジによって救出された。
レイドスーツもサンジによって奪還され、ビッグマム海賊団の幹部たちを圧倒するほどの戦闘力を発揮する。
ジェルマが復活した今、この大戦力と互角に渡り合えるのは彼らしかいません。
ジェルマと手を組むことが、この状況を覆す鍵になりそうです。
玉手箱
続いては玉手箱。
魚人島での宴でルフィが食べてしまったお菓子の代わりに、ビッグマムに渡した魚人島の秘宝「玉手箱」。
実はあの玉手箱には、次盗難に遭った時に泥棒に痛い目に遭わせてやろうと爆弾が仕掛けられていて、開けた瞬間に大爆発を起こすようになっていました。
リンリンはこの茶会で玉手箱を開ける予定だったのですが、ルフィらの乱入でパニック状態になり、そのどさくさに紛れて茶会に招かれていた闇金王「ル・フェルド」が中身をすり替えようとしたところ、リンリンが奇声を上げた衝撃で玉手箱は地上へと落下してしまいました。
上手く使えば巨大な爆弾にもなりうる玉手箱、実は意外な活躍を見せてくれるのではと期待しています。
娘たち
そして最後のカギはリンリンの娘たち。
基本的にはリンリンの子供たちは彼女には忠実で、基本的には裏切ることはないのですが、中には例外になりうる存在もいます。
まずはシャーロット家29女のプラリネ。
ジンベエ率いる魚人海賊団がビッグマム海賊団の傘下に入るためにアラディンが結婚した相手で、態度は強気だがいざというときにはママよりもアラディンについていく覚悟を持つほどラブラブ。
同じくベッジが傘下に入るために結婚した22女シフォンも、ママの意思よりもベッジの作戦を優先しました。
双子のローラがエルバフの王子ロキとの結婚を拒否し、外見が似ているシフォンにも暴力を振るわれたこともあるため、あの怪物を止めるためにあえてベッジの作戦に乗ったのでしょう。
そして最後はプリン。
表向きはやさしいがその本性は残虐で冷酷。
プリンは今回の結婚式でも内心サンジを小馬鹿にし、彼を殺すことばかり考えていた。
しかし幼少期より馬鹿にされ、蔑まれた第3の目を、サンジが「なんて美しい瞳だ…」と初めて誉めてくれたことで涙を流し、暗殺どころではなくなってしまう。
それでも銃を乱射し、「私はこうやって何人もだましてきた!」と自身の本性をさらけ出すも、女の罪を許す男のサンジは「自分のこともか?」と問うとまた躊躇してしまった。
この後、プリンが本当にサンジに惚れてしまい、ルフィらに協力を持ち掛ける展開がありそうな予感がします。
このように、暗殺を目論むものと関係を持つ娘たちは彼らに感化されつつある傾向にあり、彼女らがビッグマムの抑止力になる可能性があるのではと睨んでいます。
なにはともあれ、現在は絶体絶命の状況でコミックスが終了。 ここからどうやって逆転するのか、ものすごく楽しみです。
ONE PIECE 86 (ジャンプコミックス) [ 尾田 栄一郎 ]
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