どうも、海の日なのに海行かずに映画を見に行ったカメさんです。
今日は私が見た「劇場版ポケモンXY&Z ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」の感想を書いていきたいと思います。
感想記事恒例のネタバレ満載注意なので、まだ映画を見ていない方は閲覧しないことをお勧めします。
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主役ポケモンたち
タイトルにもある通り、今回の主役となるポケモンはボルケニオンとマギアナの2匹。
まずボルケニオンは、ネーベル高原と呼ばれる場所で人間に傷つけられたポケモンたちの面倒を見ているポケモン。
「ぶっ飛ばすぜ!」が口癖でポケモンたちには深い愛情をもって接するサトシのような一面を持っていますが、嘘つきで軽薄で信用ならない人間たちには強い憤りを感じており、助けに来た人間も簡単には信用しようとはしない。
親切にされてもつっけんどんに反応してしまうなど、素直じゃないツンデレな一面も。
サトシとボルケニオンとの交流により人間へ信頼を寄せていく様子が、今回のストーリーの軸の1つになります。
500年前、アゾット王国の発明家「エリファス」が神秘科学により生み出した人造ポケモン。
ボルケニオンとは対照的に優しく面倒見のいい性格で、腕から花を出すマジック(?)で人やポケモンたちを喜ばせていた。
サトシが信用できないの一点張りのボルケニオンをたしなめる一面があるなど、この2匹はただのパートナーというだけでなくどちらかというと兄妹、あるいはカップルのような印象を受けました。
ボルケニオンと違いマギアナは言葉を一切話さず電子音のような鳴き声で会話していましたが、ポケモンたちと優しく接したりボルケニオンの身を本気で案じたりとからくりでありながら健気で愛くるしいところが好きです。
そんな愛らしいマギアナですが、彼女(?)にはアゾット王国を揺るがす強大な秘密が眠っており…
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今年の山ちゃんは悪人
そもそもマギアナがネーベル高原にやってきたのはその強大な力故であった。
実はマギアナの動力源で同時に文字通りの心である「ソウルハート」は、アゾット王国の城壁を動かし、巨大な空中要塞を起動させるキーになっていたのです。
エリファスはもしもこの国が危機に陥った時のためにこの仕掛けを生み出したのですが、この力を巡り争いが起きてしまう。
強大なパワーを持つ要塞を二度と呼び起こしてはならないと、エリファスは涙ながらにマギアナをネーベル高原に開放したのであった。
そこで彼女はボルケニオンと出会い、深い友情を育んでいきます。
時は流れ、現代。
今度はアゾット王国の大臣であるジャービスが、マギアナのソウルハートを狙う。
ジャービスは神秘科学を更に進化させた「ネオ神秘科学」を誕生させ、絶対に切れない電磁パルスの鎖「キャプチャー・カフス」やポケモンの絆を無視して無理やりメガシンカさせる「メガウェーブ」などといった技術を生み出した。
ジャービスの声を当てたのは、我らが山ちゃんこと山寺宏一さん。
山ちゃん演じるキャラクターが敵キャラを演じることはたまにあるのですが、今回は声を聴いただけでは山ちゃんというのは全然わからず、ポケモン映画史上まれに見る極悪っぷりだった気がします。
部屋に引きこもりっぱなしで何も知らない純粋なラケル王子を利用したり、ソウルハートに宿ったマギアナの意志を無理やり消去してでも計画を実行しようとするあたり、その悪どさがわかるでしょうか。
最近の映画では根っからの悪人が登場するのが少ないと感じていたのですが、ようやくわかりやすい悪人が登場したのでそれだけでもこの映画の見どころが増したような気がしました。
迫力のからくり&バトル
ここからちょっと話がそれますが、私が個人的にテンションが上がった場面でも話しましょうか。
タイトルにもあるように今作では数多くのからくりが登場するのですが、このからくりのアニメーションに使われているCGがすごい!
私はCGよりも手描きが好き派なのですが、冒頭で雲の隙間を縫ってジャービスの飛行艇が現れるシーンとか、ソウルハートがはめ込まれた要塞の心臓部のシーンや要塞の合体シーンは迫力がありすぎてもう見ていて息を呑みましたね。
ここまでCGに度肝を抜かれたのは日本のアニメーションでは初めてかもしれません。
ここは3D眼鏡をかけてみたかったw
それともう1つ、ストーリー中盤のサトシチームVSメガシンカ軍団のバトルも圧巻の一言でした。
特にサトシゲッコウガ登場を合図に「XY&Z」が流れてからはテンション上がりっぱなしでした。
OPならともかくポケモンバトルのシーンであの曲使うのは反則でしょw あんな特撮みたいな手法使われたら熱くならざるを得ないよw(誉め言葉)
前作「光輪の超魔人フーパ」でも伝説のポケモン同士の激しいバトルが見られましたが、今作はBGMのせいもあってか前作以上に見ごたえのあるバトルシーンになったかと思います。
ボルケニオン、死す?
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話が逸れましたので、ストーリー解説に戻りますと、サトシとボルケニオンたちの活躍によりソウルハートを取り戻しマギアナは再起動したわけですが、どうも様子がおかしい。
動くことは動くのだが、ジャービスに無理やり感情を消された影響で心が完全に止まっている状態で言葉を発することも感情をあらわにすることもできなくなってしまったのだった。
マギアナからソウルハートが抜き取られ機能停止→マギアナの気持ちが無理やり押し殺され要塞を起動させられる→心が死んでしまうという一連の流れは見ていてとてもつらかったです。 マギアナの復活までの時間が長くて、ポケモンたちが涙を流していたのでこっちももらい泣きしそうになりました。
そしてマギアナを取り戻す戦いを通じて友情が深まったボルケニオンも、要塞を破壊するため単身残り、水蒸気爆発で要塞を破壊した。
幸いボルケニオンの体は無事だったものの、目を覚まさない。
ボルケニオンが噴出した蒸気でマギアナは心を取り戻すも、やはりボルケニオンは目覚めない。
「もしかして、ボルケニオンは死んでしまったのか?」
誰もがそう思ったその時、マギアナが、あの花のマジックをボルケニオンに見せる。
すると花の花粉がボルケニオンの鼻の中に入り、くしゃみでボルケニオンはついに目覚めた。
前々作「破壊の繭とディアンシー」でもピカチュウが石化して復活するシーンがあったのですが、今回は眠りにつく→目覚めるまでの時間が長めだったので「もしかすると本当に死んじゃったの?」とすごくひやひやしながら見てました。
なにはともあれすべてが元通りになり、サトシたちと友情を築いたボルケニオンは彼らを「ネーベル高原名誉トレーナー」に任命し、別れを告げたのであった。
まとめ
以上、いろいろ迷走しながらも今年のポケモン映画の感想を書いていきましたが、まとめると
なかなか人間に信頼を寄せることのできないボルケニオンがサトシと友情を築くまでを丁寧に描いていた。
CGで描かれた巨大メカやテンションが上がるBGMの中でのバトルは迫力満点
潔いくらいの悪人ジャービスの外道っぷりはポケモン映画では久しぶり
といった感じでしょうか。
実を言うと、予告で流れた主題歌「ポストに声を投げ入れて」(歌:YUKI)が想定外にいい曲だったので、「今年のポケモン映画は名作になるのでは?」とうすうす予想していたのですが、まさに予想通りといった感じでした。
欲を言えば「ジガルデ・パーフェクトフォルムの活躍をもっと増やしてほしかった」とかあるんですが、それを差し引いても見どころ満載の近年まれに見る名作だと思いました。
ズートピアには劣るもののもう1度見たいくらいいい作品だったので、まだ見ていない人はぜひ劇場へ足を運んでみては?
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