明日が2016年1発目の放送となる仮面ライダーゴースト。
本作の仮面ライダーが歴史上の偉人・英雄をモチーフにしていますが、登場する怪人「眼魔」もまた、偉人をモチーフにしています。
今回はこれまで仮面ライダーゴーストと死闘を演じてきた眼魔を、元ネタ解説を中心に描いていきたいと思います。
さすがに全部紹介するのは文章が長くなりそうなので、いくつかの記事に小分けにしてシリーズ化したいと思います。
槍眼魔
謎の男こと西園寺が生み出した眼魔。
その名の通り十文字槍を武器としており、これを使って遊園地のアトラクションを破壊した。
偉人モチーフは宝蔵院胤栄(ほうぞういんいんえい)。
槍の名手として知られ、十文字槍を用いた槍術「宝蔵院流槍術」を広めました。
胤栄は僧兵であったため数珠や僧服のデザインがあしらわれています。
ちなみに胤栄の弟子であった奥蔵院は宮本武蔵と手合わせしたことがあります。
(胤栄も武蔵に手合わせを要求されたようだが、その時は老齢だったためそれどころではなかった)
刀眼魔
槍眼魔とともに日本刀から生み出された眼魔。
右手が鋭利な刀となっており、これで自動車を一刀両断したほか、天空寺タケルをぶった切り、彼の命を奪った。
偉人モチーフはムサシのライバルとして名高い佐々木小次郎。
刀眼魔の方に乗ったツバメは、彼の特技であるツバメ返しから来ています。
宮本武蔵と激突した「巌流島の決闘」では、小次郎を怒らせるために武蔵はわざと遅れてやって来たという話が有名ですが、これは創作の話であり真実でない可能性が高い。
電気眼魔
エジソンの眼魂を出現させるため、電波受信装置から生み出した眼魔。
両腕から放つ電流が武器で、人間の脳内に微量の電流を流すことで「ひらめき」を誘発させることもできる。
偉人モチーフはエジソンと浅からぬ因縁を持つ発明家ニコラ・テスラ。
磁束密度の単位「テスラ」の元になった人物であり、エジソンとは直流電流か交流電流かで対立しており、テスラは交流電流を推したがエジソンは直流派で譲らなかったため袂を分かつことになる。
その後テスラはエジソンの名を冠した勲章をもらうことを断ったり、ニューヨークタイムズのインタビューにてエジソンに関する否定的なコメントを残したりしていたそうです。
後世では発明王と呼ばれたエジソンですが、テスラも負けておらず、交流電流、ラジオ、蛍光灯、無線送電システムなどと言ったものを発明している。
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斧眼魔
ロビンの眼魂を生み出すために怪盗リトルジョンこと白瀬マリに接触していた眼魔。
その名の通り斧を投てきして攻撃するほか、周囲にバリアを張ることで攻守ともに隙のない戦闘を得意とする。
偉人モチーフはユライ・ヤーノシーク。
スロバキアとポーランドにまたがるタトラ山出身の盗賊で、1711年ごろ、牧羊や布織物の生産を営み、治安判事を務めていた陰で裕福な金持ちや聖職者などを対象に盗賊行為を行っていました。
自分たちの利益が主目的だったものの、盗んだ金品の一部は若い女性に配っており、その義賊的な行いから彼はしばしば「スロバキアのロビンフッド」と呼ばれ、地元では英雄視されています。
ヤーノシークと斧の関連性は不明。
ブック眼魔
眼魔アサルトが憑依した佐久間理沙とともに千石コーポレーションの羽柴信良からノブナガの眼魂を生み出すため、古書から誕生した眼魔。
自身の分身を生み出し相手を翻弄するほか物体を浮遊させる能力も持つ。
様々な分身を生み出して目の紋章を描くように千石コーポレーションの子会社で怪現象を発動させることで、街1つを浮遊させるのが彼の計画。
偉人モチーフは言わずもがな、童話「不思議の国のアリス」及び「鏡の国のアリス」の作者ルイス・キャロル。
ブック眼魔にはアリスに登場する要素(ドードー鳥、チシャ猫、チョッキを着た白ウサギと懐中時計、いかれ帽子屋、トランプetc.)がたくさん詰め込まれている。
ちなみに『仮面ライダーウィザード』に登場した巨大ファントム「ジャバウォック」と「バンダースナッチ」も鏡の国のアリスが元ネタです。
以上で眼魔の元ネタ解説記事、第1弾を終わります。
次回もバッチリミナー!
MOVIE大戦に登場したダヴィンチ眼魔etc.についての解説はこちらから