最近楽天ソーシャルニュースを見始めたのですが、その中で面白い記事を見つけました。
※以後の引用部分はすべてこの記事からとっています。
これは、グリーの荒木英士さんとtakram design engineeringの渡邉康太郎さんの対談を記した記事なんですが、その中に荒木さんなりのワンピースの面白い点について語っている部分がありました。
そこでの荒木さんのコメントが、くまじゃないですけど的を射ており、なかなか興味深いと思い衝動的にいろいろ書いてみましたw
ほぼ勢いで書いてるのでなんか内容がごっちゃになってるかもしれませんが、まあそこはお許しくださいw
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ワンピースには「軸」がある
荒木さん曰く、ドラゴンボールなどの少年漫画における問題点や学びがすべて改善されているとのこと。
最初に「ワンピースを探しに行く」という目的が提示される。それに対してドラゴンボールは積み上げなんですよ。最初の目的がないので、毎回毎回、目的を作らなきゃいけない。そうすると軸がブレてしまうんです。一方ワンピースは最初から最後のゴールが決まっているので一貫した軸があるんですよ。
海賊王になってワンピースを探す。ただ、そこにたどり着くと話が終わってしまうので、伸縮可能になっている。つまり目的にたどり着くというプロセスにおいて島をいっぱい出すことができる。島を5個出してもいいし、10個出してもいい、500個出したっていいんです。マンガも人気が低ければ打ち切りになるじゃないですか? いつ打ち切りが決まっても話が終わらせやすいようになっているんです。
というわけで伸縮可能なストーリー構成になっているのが1つ重要なことです。これはちなみに『神の雫』にも言うことができます。
ワンピース第1話にて、主人公モンキー・D・ルフィは「海賊王に、俺はなる!」と叫んでいます。
ひとつなぎの大秘宝(ワンピース)を見つけ出し海賊王になるのがルフィ達「麦わらの一味」の冒険の目的ですが、その間に彼らは多種多様な島に上陸します。
島に上陸した後1つの事件に巻き込まれ、そこのラスボスをルフィが撃破し次の島に向かう、というのがストーリーの大まかな流れ。
ですが、今後のストーリー展開によっては尾田先生(通称尾田っち)が上陸する島の数が多くするかもしれませんし減らすかもしれません。伏線回収のタイミングも変わる可能性だってあります。
こうやってストーリーにテコ入れや後付けができるのも、ストーリーが一貫していて、スタートとゴールが決まっているからこそできることですよね。(本当に尾田っちがやっているかどうかは分かりませんが…。)
打ち切りが決まった際にストーリーを終わらせやすいのもメリットですが、ギネス世界記録に載るくらいコミックが売れているワンピースが「はい、打ち切り」なんてことになることはほとんどないと思いますw
能力を数値化しない
荒木さん曰く、ワンピースのもう1つの面白いところが、「自分の能力を生かし協力して戦う」というところ。
さらにドラゴンボールの課題というのは、強さというものが「戦闘力」という1個の数値だったんですよ。だからインフレするしかないんですね。
最初の頃は、1000とか2000だったものが100万とかになってくる。そうすると何が起きるかというと、ついていける仲間が減ってしまうんです。後半クリリンとか意味ないじゃないですか。
最後は結局、悟空か悟飯しか戦っていない。それはやっぱり戦闘力という1次元の数値を使っていたからなんです。ワンピースはそこをどう解決したかというと、ドラゴンボールの後に『少年ジャンプ』では超能力ものが流行ってきたんですね。どういうことかというと、強さが数値だけじゃないんです。「こういう敵にはこいつの能力が生かせる」という「組み合わせ」が重要になってくる。そうすることによって、仲間で戦わなければいけない必然性を生んでいるんですよ。その流れはワンピースにも受け継がれて、一番戦闘力が高い悟空が出たらすべて終わっていたドラゴンボールとは変わって「それぞれの能力を生かし、仲間と協力して敵を倒す」というドラマになっているんです。
ドラゴンボールの「戦闘力」のように能力を数値化してはっきりと強弱をつけることができないのがワンピースの奥深いところで、この強弱だけで勝負がつかないのが面白いと個人的な意見として思います。
ワンピースの世界を盛り上げる要素の1つとして、「悪魔の実」というものがあります。
悪魔の実については別記事で解説(http://kamesan555.hatenablog.com/entry/2015/08/15/231158)しているのでここでは割愛しますが、やはりこの悪魔の実の能力も相性のようなものがあり「この能力者には自分の能力が通じない」というケースも少なからず存在します。
一時期無敵と謳われていた自然系でさえも「覇気」の登場によって自然系能力者以外でも勝てる可能性がぐっと高まりました。
一応悪魔の実の上位種(すでに登場した悪魔の実の上位互換みたいな感じ)は存在しますが、作中でクロコダイルが言っていたように「訓練と工夫次第でいくらでも強化できる」ので勝負の行方は最後まで分からないものなのです。
ちなみに主人公ルフィをなぜゴムゴムの実のゴム人間に設定したかというと、尾田っち曰く「一番ふざけた能力を選んだ」とのこと。
こんなふざけた能力を持つルフィでも、いまやワンピース世界を揺るがす大海賊まで成長しているのでやっぱりワンピースでは「能力の強さ」よりも「能力の生かし方」が重要になるみたいですね。
また、特に麦わらの一味は「協力して戦う」というのが多いですね。
剣士はゾロ、女性キャラはナミ、肉弾戦はサンジ、トリックスターはウソップというようにそれぞれの敵を一人一人(場合によっては2人が協力して)が各個撃破という形を取っています。
自分にとって戦いやすいと思う相手と戦うことで全員がそれぞれの強みを生かすことができる、というわけですね。
おわりに
以上、今回の対談記事からワンピースの魅力というか、面白さの秘密を語ってみました。
ワンピースが面白い理由は今までいろいろ言われていましたが、ワンピースも好きな私カメさんとしましては新しい魅力を見つけることができたかなと思いました。
本日も最後までご覧いただきありがとうございました!
次回もバッチリミロー!