皆さん、ご存知でしょうか?
野生のウサギがたくさん住んでいて、しかもそのウサギたちとたくさん触れ合える場所があることを。
その名も「大久野島」。
瀬戸内海の、広島県と愛媛県の間に浮かぶ小さな島で、別名「ウサギ島」と呼ばれています。
たくさんの可愛いウサギに会えるということで近年話題になっていて、今親子連れや海外からの観光客でひそかに人気になっているんです。
で、なんでここまでウサギが多くなったのかというと…
1971年、島外の小学校が8羽のウサギを放したのが、事の発端。
天敵がほとんどいなかったことが幸いしてか、次々と繁殖し2013年時点ではなんと700羽にまで増加しました。
今では人懐っこいウサギたちがえさを求めて観光客にも臆することなく近づくまでになりました。
実は暗い過去を抱えていたウサギ島
普段はたくさんのウサギがぴょんぴょん飛び回る穏やかな島ですが、実は大久野島は「毒ガス島」という別名があったんです。
大久野島には、明治30年代に日露戦争開戦に備え、芸予要塞の一角として砲台などが設置された。その後砲台は撤去されたが、陸軍は、第一次世界大戦時に、地理的な条件や秘匿の容易さなどから、大久野島を化学兵器の生産拠点に選び出した。
毒ガス工場の存在は機密性から秘匿され、陸軍が発行した一般向け地図においても大久野島一帯は空白地域として扱われた[2]。日中戦争から第二次世界大戦中を通じ主に中国大陸で使用する目的の化学兵器が生産されたほか、殺虫剤などの民生品も生産された。大久野島で生産された毒ガスの総量は6,616トン、生産された毒ガスは、イペリットガス、ルイサイトガス、クシャミガス(呼吸困難)、催涙ガスの4種類である。地元の農民や漁民、勤労動員学生ら6500人が一定の養成期間を経て従事していた。第二次世界大戦終期の1945年には戦局の悪化により化学兵器の生産は縮小され、通常兵器の生産に切り替えられた。このとき一部の毒ガスが海洋投棄され、処分された。
太平洋戦争終戦時に島内に残留していた毒ガスの量は、イペリットガス1,451トン、ルイサイトガス824トン、クシャミガス958トン、催涙ガス7トン、計3,270トンだった。終戦後、GHQ(主にイギリス連邦占領軍のオーストラリア軍)や政府により施設解体や残された化学兵器の処分が、周辺海域への海洋投棄、火炎放射器による焼却、島内での地中処分といった方法で行われ、除毒措置も施された。しかし処分は十分ではなく、現在でも島内地下4~5メートルの土壌で高濃度のヒ素が検出されるなど、負の遺産を受け継いでいる。
出典はいずれもWikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E4%B9%85%E9%87%8E%E5%B3%B6)から
第1次大戦から第2次大戦にかけて化学兵器製造施設があったといわれています。
終戦後、毒ガスなどの処分が行われ、製造所は閉鎖になりましたが、今でも土壌汚染の危険性は消えていません。
大久野島の一角には「大久野島毒ガス資料館」があり、そこで戦争の負の遺産を垣間見ることができます。
ウサギ島を楽しむコツ
大久野島のウサギたちはとても人懐っこく、観光客たちにも怖がることなく寄ってきますが、それは餌を持ってきていたらの話。
餌を持っていない人には見向きせず、逆にうさぎの好きなニンジン、キャベツなどの野菜を持って来ている人は、ビニール袋の音だけでわらわらと近寄ってきます。
ペットショップなどで売っているラビットフードもおすすめですが、ウサギ島に持っていくためだけに買うのも何だかもったいない気がしますね。
大久野島では、ウサギ専用のペレットを販売しているので、こちらを利用してもいいかもしれませんね。
※ウサギはチョコレートやキャンディなどのお菓子やパンといった加工食品は食べられません。絶対にあげないように!
また、毛むくじゃらもふもふのウサギたちは、その見た目の通り暑さが苦手なので、夏や日中などは木陰などで休んでいる場合が多いです。
こういう時期はあまりウサギもこちらを構ってくれません。
逆に秋や春、それから夜中や明け方などの比較的涼しい時間帯はそこらじゅうをはね回っているらしいです。
しかも今の時期、子ウサギや赤ちゃんウサギが生まれるということなので、運が良ければ会うことができるかも!?
また休日は当然ながら観光客も多く、ウサギもなかなかこちらに構ってくれないので、可能ならば平日に訪れた方がいいかもしれません。
アクセス
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で、どうすればうさぎの楽園大久野島に行けるかというと、広島県の南部にある忠海駅近くの忠海港から出るフェリーで行くことができます。
詳しくはこちら→
アクセス|瀬戸内海のうさぎ島 せと温泉でのんびりゆったり|休暇村大久野島
フェリーの出航する間隔は1時間ごとなのですが、最終便が5時台(11月~1月は4時台)と早めなのが難点。
そのため、日帰りで大久野島を訪れる場合はかなりタイトなスケジュールになる可能性が高くなってしまいます。
自然豊かなウサギ島を1日かけて、心ゆくまで楽しみたい場合は大久野島の唯一の宿泊施設である「休暇村」で1泊しましょう。
夜や明け方には、昼とは違うウサギの一面が見れるかも…?
うさぎと触れ合う際の注意点
大久野島のウサギたちと触れ合うのは楽しいですが、羽目を外してルールを破らないように注意!
抱っこや追いかけっこは禁止!
抱っこされたり追い掛け回されたりすると骨折したり恐怖でストレスが溜まってしまいます。
島にペットを捨ててはいけません!
捨てられたペットは厳しい自然界で生き延びることはほぼ不可能です!
ごみのポイ捨てはやめましょう
ポイ捨てされたゴミは島の動物たちにとって有害です。
大久野島では、ルールやマナーを守りウサギを愛してくれる人のことを「兎人」(うさんちゅ)と呼ぶそうです。
皆さんもルールやマナーを守れる兎人になって、大久野島を楽しんでください。
休暇村大久野島の公式サイト
JAPANESE RABBIT ISLAND - ウサギ島 大久野島 - YouTube
ではでは(^_^)/